今日はあるセミナーにいってきました。
その名も「エメラルド・グリーン・オーシャン・ビジネス」。
その正体とは?
はい、コインランドリーです。
セミナーの募集ページでなぜこれを隠していたのかはナゾですが、きっとイメージの問題なんでしょうね。
「コインランドリーはじめませんか?」では人が集まらないと。
たしかにコインランドリーって、儲かるイメージないですよね。
どっちかっていうと、家に洗濯機もない貧乏学生がパッとしない服装にサンダル履きで洗濯にきて、待つあいだ丸椅子に座って漫画を読んでいる、っていうステレオタイプイメージからは、どう考えても儲かる香りがしません。笑
ところがこれが、不労所得を生み出す資産型ビジネスなんです、っていうのがセミナーの主旨です。
簡単にいえば、オーナーさんはお金さえ出してくれれば、あとの店舗の出店や運営は全部やりますよ、というのが謳い文句です。
ユニークなのは出店戦略です。
チームに店舗開発の担当者がいて、出店に最適な立地を探してくれます。
出店するのは、大型のスーパーやホームセンター、その広大な駐車場の一角です。
つまりその集客力を利用して、「ついで利用」を促すという戦略です。
なるほどー、それなら一番のネックになるであろう集客で苦労する心配はなさそうに思いました。
もちろんそれに加えて、独自のマーケティングで集客することも可能です。
ではどれくらい儲かるのか。
初期投資額約3,000万円に対して、月の売り上げが70万円から130万円ほどで、
水光熱費などの変動費が約25%、固定費が約25万円程度。
平均で月の売上100万円だとして、利益が月50万円、年間で600万円。
投資額に対する利回りは20%。投資としてはいい利回りです。
ただこれ、投資というよりは事業に近いと思います。
自分でやることがほとんどないという意味では投資のようですが、
以下の2点から、これは事業だと考えるべきだと思います。
・元本価値が目減りしていずれ必ずゼロになる
株や不動産の場合、元本が必ずゼロになる、ということはありません。
株はその会社が事業を継続している限りにおいてはなんらかの価値を持ち続けます。
また不動産については、土地の価値は残ります。
一方コインランドリーの初期費用の多くは、ランドリー、つまり洗濯機の購入費用です。
洗濯機は機械です。
機械は使用するに従って価値がなくなっていきます。
また月日が経つに従って古く見えてきて人気がなくなります(これを陳腐化といいます)。
さらにいえば、壊れて治すことができなくなれば、文字通りゴミになって価値がゼロになります。
なので元本価値がなくなることを前提に稼がなくてはなりません。
これは投資というよりは事業の発想と言えると思います。
・収入の不確実性が高い
例えば不動産の収入は、入居者の賃料です。
不動産は比較できる物件が多くありますので、どれくらいの入居率が見込めるかはある程度予測できます。
中古であれば過去の稼働状況を知ることも可能でしょう。
また部屋ごとの収入で考えれば、一度入居すればその後年単位で収入が得られます。
一方、コインランドリーの収入源は当然、ランドリーの利用料です。
つまりお客さんが来てランドリーを利用してくれることで収益が上がります。
なので当然、お客さんが来なければ収入はありません。
さっき集客に困ることはなさそう、といいましたが、
そうはいってもお客さんが来るか来ないかのリスクはオーナーが全て負います。
出店前に、商圏の世帯数やスーパーの売上などから、もっともらしく来客数を予想することはできるかもしれません。
でも実際にどれだけお客さんが入るかは、やってみなければわからない、といえます。
以上の2点から、ランドリービジネスは投資というよりは事業と考えるべきだと思います。
そしてその事業リスクを利回り20%で許容できる方にとっては、取り組む価値のある事業だと思います。
次回は、なぜこのビジネスが一般の我々にも参入の機会が与えられたのか?についてお話ししたいと思います。
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