おはようございます!小原です。
7/14に不動産経済研究所が「首都圏マンション市場動向」を発表しました。2016年上半期の新築の分譲マンションの価格や売れ行きに関するデータです。
ポイントとして挙げられているのは次の3点。
・供給戸数は19.8%減
・価格は8.2%上昇
・契約率は68.4%と7年ぶりに70%を下回る。
注目すべきは3つ目です。
契約率は売れ行きの好不調のバロメーターです。契約率が70%以上だと好調とされています。
これが今年、7年ぶりに70%を切りました。7年前というと、2009年、リーマンショックの翌年です。
それ以来の不調期にさしかかっているかもしれない、ということです。
ではなぜ今、マンションが売れなくなっているのか。それは価格の上昇に需要がついてきていないからです。
価格は1年で8.2%上昇しました。2年前と比べると13.5%上昇しています。
金額でいうと、2年前に5,010万円だったのが、今年は5,686万円です。
金額で見るとリアルですよね。いくら低金利だといっても負担増は明らかです。
ではなぜ今、価格が上昇しているのか。
これはコストプッシュ型の価格上昇だと考えられます。つまり、原価の高騰です。
原価とは、土地の仕入れ価格と建物の建築費です。
都心の地価が上昇しているのはご承知の通りです。さらに建築費も高騰しています。
2015年の数字ですが、一般財団法人建設物価調査会によると、鉄筋コンクリートの住宅の建築費は前年比で約10%上昇しています。
これは、オリンピック需要による建築ラッシュで人件費の高騰していることが原因と言われています。原材料価格が上昇しているということもあるでしょう。
つまり、実需に引っ張られて価格が上昇しているわけではないということです。
というわけなので、不動産の購入を投資と考える私としては、いま自宅用に新築マンションを買うことはおすすめしません。
実需要の物件はいつ買っても建物部分の価値は落ち続けるわけですが、いまこのタイミングで買うと、それに加えて時点による変動の影響を受ける可能性が高いです。
平たく言うと、いま自宅を買うのは高値掴みになるのでよしたほうがいいですよ、ということです。
不動産経済研究所のレポート「首都圏マンション市場動向」はこちら。
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一般財団法人建設物価調査会による建築費の資料はこちらから見られます。
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