ビジネスパーソンのためのプロの不動産投資術 by 外資系400億円ファンドマネージャー

Read Article

立地条件によって利回りが異なる理由、その2

立地条件によって利回りが異なる理由、その2

駅近で便利な物件と、
駅から遠くて不便な物件。
 
利回りが高いのはどちらか。
 
それは後者。

なぜなら、売買市場の需要が少ないから。

でもそれだけじゃありません。

というお話を昨日しました。

 
だいぶマニアックになってきたので簡単に済ませます。
 

駅から遠い不便な物件の利回りが高い理由。

それは、減価償却費負担が重いからです。
 
???
 
って感じですよね。

簡単に、といいつつここは難しい話です。
 
 
順を追って説明します。
 

建物っていうのは年々劣化していくわけです。
 
価値が年々減っていく。
 
そしていずれは朽廃し、取り壊すことになります。
 
 
ということは、不動産投資で永久に収益を上げていくには、いずれ建物を建て替えなかればならないということです。
 
その際の建物の建築費はどうやって賄うのか。
 
それまでの賃貸収益を貯めておかないといけないんですよ。
 
 
この貯金に当たるのが、出費を伴わない費用である減価償却費です。

つまり、減価償却費というのは、
「ラッキー、残ったから使っちゃお」
って使い込んじゃダメなんです。
 
建て替えの原資のためにとっておくべきものです。
 
 
 
借りればいいじゃん、と言う向きもあるでしょう。
 
が、このとき、
駅近の便利な物件か
駅から遠い不便な物件か
が問題になります。
 
 
建物が朽廃したので建て替えたい。
 
ついては融資をお願いします。
 
 
そう言われた銀行は何を見るか。
 
残った土地の価値を見るわけです。
 
 
つまり、駅前の価値の高い土地を持っている方が、

融資を受けやすい。
 
 
不便なところにある価値の低い土地を持っていても、
 
銀行は融資してくれない。
 
 
融資してくれないとなったら、
それまでの賃貸収益で稼いでおくしかないじゃないですか。
 
 
だから、駅から遠い不便な物件の利回りは高くなるんです。
 
 
 
利回りが高いことがいいことばかりではないことがお分かりいただけたかと思います。
 

URL :
TRACKBACK URL :

Leave a Reply

*
* (公開されません)
*

Return Top