ビジネスパーソンのためのプロの不動産投資術 by 外資系400億円ファンドマネージャー

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仲介責任ってどこまで?

仲介責任ってどこまで?

不動産の仲介業者には仲介責任があるって言いますよね。
 
調査義務だったり、説明義務だったり。
 
 
だから仲介業者さんは仲介する物件のことをよく調べています。
 
現地へ行って調査する。
 
役所に行って調査する。
 
売主や行政庁から必要な資料を集める。
 
 
ただ、仲介責任に入っていそうで入っていないものがあります。
 
 
それは、収益物件の収益性の判断に関することです。
 
 
この不動産の表面利回りは10%、みたいなことはどの業者さんも出してます。
 
ただその実現可能性については責任を負っていません。
 
サイトやチラシの隅っこに小さい字でディスクレーマーが入ってて、それでお終いです。
 
 
これは利害関係上からいっても仕方のないことです。
 
仲介業としてはかってもらわないと飯が食えないわけですから。
 
どうやったってバイアスはかかるわけです。
 
物件を買った後で、空室が埋まらなくて、賃料が下がって、修繕費がかかって、言ってた通りの収支にならないじゃないか、と仲介に文句を言っても始まりません。
 
そこに責任を持つのは仲介業者ではなく投資家たるあなたです。
 
 
ファンドの場合どうやっているかというと、業者を使い分けています。
 
つまり、売買の情報を持ってきてくれるのは仲介業者。
 
物件の収益性に関する意見を聞くのはPM業者。
 
デューデリに関しては鑑定業者とER業者。
 
という具合です。
 
 
個人の投資でも、収益性を判断する上では、投資家が自分でマーケットに聞く、ということが必要です。
 
仲介業者さんに聞くのはお門違いです。
 
最低限、ネットで募集賃料を調べるくらいはやりましょう。
 
次のステップは、そのエリアの不動産業者へのヒアリング。
 
このくらいは投資家としての当然の義務です。
 
 
それが時間的、スキル的に難しいのなら、お金を払って第三者にやってもらうのがいいですね。
 
賃料査定のサービスをやっているところもあります。
 
鑑定士にマーケット調査と簡易査定をやってもらってもいいでしょう。
 
ホームインスペクションを受けるのもありです。
 
 
 
健全な不動産投資を広げるために、自分には何ができるだろう。
 
今日はそんなことを考えながら書きました。

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